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指しゃぶりへの対応
「うちの子指しゃぶりをするんですけど大丈夫でしょうか?」
こういう質問を受けるときが時々あります。
指しゃぶりは発育の過程で現れる生理的な行動ですので、ある程度の年齢まではそのまま様子をみてもいいと言われています。
しかし、4~5歳になってもまだ指しゃぶりが習慣化していると、歯並びやかみ合わせへの影響が出てくることがあります。
指しゃぶりをやめさせたい、あるいはやめさせる必要がある場合にはいくつかのアプローチがあります。
子どもの心理面にはたらきかける方法
指を吸い続けることの弊害を本人に分かりやすく伝える方法です。例えば「ずっと指を吸っていると歯が前に出てくるよ」などと言いきかせることなどがこれにあたります。
ただ繰り返し「やめなさい」と言うより、「昨日は吸わずに頑張れたね」などと、吸わなかったことを褒めてあげることがポイントです。
当院ではツールの一つとしてこのような絵本を用いています。
前半が子ども向けの絵本、後半が保護者の方向けに指しゃぶりについての説明になっています。当院では指しゃぶりでお困りの方に貸し出しも行っています。
指を吸いたくなくなるようにさせる方法
昔から「指にカラシを塗ればいいんだ」という民間療法(?)もありましたが、さすがにカラシはちょっと…ということで、こんなものが市販されています。
爪に塗るマニキュアのようなものです。舐めると苦い味がしますが、体に入っても問題ない成分でできています。
効果は人それぞれのようで、一度塗っただけでスッパリやめられた子もいれば、中には苦い味に慣れてしまった(!!)というツワモノもいるようです。当院でもお試しいただけますのでご希望の方はお申し付けください。
こちらのサイトでもお求めいただけます。
指しゃぶり対策応援ショップ
装置を使う方法
自分では取り外しができない装置をお口の中に入れて指を吸えなくする方法です。上記2つのようなアプローチでもやめられない場合の最終手段として行うこともあります。
また、矯正治療のための装置を使い始めたらそれを機に指を吸わなくなった、という例もあります。
「なぜしゃぶるか?」も重要
指しゃぶりをやめさせるための方法をいくつかご紹介してきましたが、「指を吸ってしまう原因」についても目を向ける必要があります。
もともとは生理的なものであった指しゃぶりですが、年齢が上がってきてからのものは心理面、特に不安や緊張を解消するための行動であるという意見もあります。
日常生活でなにかストレスになっていることはないか?などを探ることも大切なことです。