先日、北海道小児歯科医会の研修会で母乳育児についての講演を聴いてきたことをお伝えしました。

歯科、特に小児歯科の分野では卒乳の時期とむし歯の発生の関係がしばしば話題になります。

具体的には、おおむね1歳を過ぎても授乳(特に寝る前や夜間の)を続けている子どもの上顎前歯に特徴的なむし歯が多いということです。

そこで多くの小児歯科医は1歳から遅くても1歳半くらいまでには卒乳するように指導します。

一方、母乳育児の専門家の高室典子先生の先日の講演では「児は、自然に卒乳する」とのことで、自然卒乳の時期としては

  • 体重が出生時の3~4倍になる(2~3歳)
  • 永久歯が萌出する(5.5歳~7歳)
  • 妊娠期間から求められる長さ(4.5歳)
  • 立って歩けて転ばない時期(2歳)

結論:人の自然卒乳次期は、2.5歳~7歳

(高室先生の講演より)

ということでした。

さて、実際に授乳中で上顎前歯にむし歯がある子どもが来院された場合にどう対応するか、ですが、以前の私でしたら「むし歯が大きくならないように早めに卒乳しましょうね」と伝える程度でした。

最近は、まずお母さんに卒乳したいかまだ授乳を続けたいか確認するようにしています。

卒乳したいのであれば、一緒に方法を考え、支援していきます。

授乳を続けたいのであれば、授乳しながらでもむし歯の発生・進行を防ぐ手段を提案していきます。

実は、私の長男が2歳半過ぎまで母乳を飲んでいまいた。もう少し早い時期に一度卒乳を試みたのですが失敗し、もう少し様子をみることにしました。

2歳半過ぎまで母乳を飲んでいた長男ですが、今のところむし歯は1本もありません。

自分に子どもができて、卒乳の難しさと、母乳を続けてもむし歯ゼロは実現できることの両方を実感したからこそ、現在の対応が取れるようになったと思っています。

なお、母乳とむし歯に関しては「小児科と小児歯科の保健検討委員会」の考え方も参考になります。以下のリンクからご覧ください。