NiKOブログ

blog
2011.06.16

乳歯のうちから矯正したほうがいいの?

乳歯のうちから「子どもの歯並び・噛み合わせが気になるのですけど・・・」と来院される方は少なくありません。

その時に必ずと言っていいほど聞かれるのが「スグに矯正したほうがいいですか?」というご質問。

お子さんの年齢、歯並びや噛み合わせの状態(不正咬合の種類・程度)によっても異なりますし、歯科医師それぞれの考え方の違いがあるのでケースバイケースにはなるのですが、私は以下のようにご説明しています。

少なくても3歳までは様子見

たまに0歳で生えてきたばかりの乳歯がガタガタで気にされる方がいらっしゃるのですが、その頃はまだ(乳歯の)噛み合わせも決定していないので、乳歯がすべて生えるまでは様子を見ていて問題ないでしょう。

また、もし噛み合わせに重大な問題があったとしても、矯正治療にはお子さん自身の協力が必要不可欠になります。

乳歯がすべて生えそろい、また治療に対してある程度理解を得られるという点から考えると、私は3歳前のお子さんには矯正治療をお勧めはしていません。

生えかわりまで待った方がいいか

乳歯も全部生えて問題なく治療を受けられるようになったお子さんの場合、生えかわりまで様子を見るか、早めの治療を勧めるかはケースによります。

歯と歯の間のスペースが不足して、多少ガタガタしている(叢生)場合は様子を見るようにしています。まずはよく噛んで顎の成長を促すようにしましょう。その際に、ただ固いものをバリバリ食べるよりは、正しい姿勢で噛む回数を増やす方が効果的です。
そのうえで前歯が生えかわる時期にあらためて矯正治療が必要か検査をすると良いでしょう。

前歯の噛み合わせが反対(反対咬合・受け口)であったり、奥歯の噛み合わせがずれている(交叉咬合)の場合には早めに治療するように勧めています。

乳歯反対咬合

乳歯反対咬合

臼歯部交叉咬合

臼歯部交叉咬合:右の奥歯(青丸)の噛み合わせが上下反対

これらに共通するのは、放置することで顎や顔面の成長に影響を及ぼす可能性があるということです。

お顔の正常な成長を促すために、これらのケースでは早いうちから矯正治療をした方が良いと考えています。

実際には費用や治療期間の問題も関わってきますが、歯並び・噛み合わせの異常をあらゆるケースで生えかわりまで放置するのはあまりお勧めしません。

もし「うちの子の場合はどうなんだろう?」と疑問に思われたらお気軽にご相談ください。