NiKOブログ

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2018.01.18

小児歯科専門医が教える!「歯医者は子どもが何歳になったら行く?」

子どもの成長は著しく、身体が大きくなるにつれてお口の中も変化していきます。

個人差はありますが、生まれて数ヶ月で小さな乳歯が生え始め、やがて永久歯へと生え変わります。

今回は、お子さんのお口の成長を見守る上で、お父さんお母さんが気になる「歯医者は子どもが何歳になったら行く?」についてお話しいたします。

目次

  1. 「前歯が生えたら」歯医者デビュー
  2. 初めての歯医者ではどんなことをする?
  3. むし歯予防だけではない?早くに小児歯科を受診するメリット

「前歯が生えたら」歯医者デビュー

歯科医院に多く寄せられる質問の一つに「子どもが何歳になったら歯医者に連れて行けばいいですか?」というものがあります。

その際、お子さんの歯に関して保護者の方が「気になるところがあるかどうか」が重要となります。

もし、お口の中で困っていることや気になることが特になければ、月齢や年齢などの「いつから」ではなく「前歯が生えたら」を目安にするといいでしょう。

一歳半健診や三歳児健診で勧められ、初めて小児歯科を受診される方も多いと思います。しかし、乳歯は永久歯と比べて歯の表面のエナメル質が弱く、むし歯になりやすいため、お子さんの歯を守るためにも早いうちから小児歯科にかかることをオススメします。

「まだ歯も全然生え揃ってないし、泣いてしまうからもう少し大きくなってからにしよう」と考える方もいらっしゃいますが、もし心配なことや気になることがあれば、たとえ0歳で歯が生え揃っていなくても受診しましょう。

初めての歯医者ではどんなことをする?

お子さんの歯医者デビューにあたって、次に気になるのは「実際に行われる診察の内容」ではないでしょうか。

当院では、予防で来院されたお子さんに対する診療を以下の流れで行っています。

1.生活習慣などの確認

まずは、普段の生活習慣や食生活についてヒアリングをいたします。

お子さん一人ひとりの成長や日常生活に合わせ、むし歯になりにくく、噛み合わせや歯並びに悪影響が及ばないよう、お口の健康を維持するアドバイスをいたします。

2.お口の診察

実際にお子さんのお口の中を診て、歯やお口の健康状態を確認いたします。

当院では診療台や器具が一切ない幼児用診察室があるため、歯科に慣れていない小さなお子さんでも安心して診察を受けられます。

3.必要に応じてレントゲン検査

基本的に3歳以上のお子さんの場合は、初診時にレントゲンによる検査を行っています。

目で見ただけではわかりにくい歯と歯の間にできたむし歯の確認のほか、これから生えて来る永久歯に異常がないかを確認します。

また、余分な歯がある(過剰歯)、永久歯が足りない(先天性欠損)などを早期に発見し、対応していくことが可能です。

なお、レントゲンによる検査について、放射線によるお子さんの身体への影響に不安を感じるお母さんもいらっしゃると思います。

しかし、歯科で行うレントゲン撮影の放射線量は極めて少なく、海外旅行などで飛行機に長時間乗る方が、影響が大きいと言われています。

さらに、ニコ小児歯科医院では従来のレントゲンと比べて放射線量が少なく、撮影した画像をすぐに確認できるデジタルレントゲン装置を導入しているので安心です。

4.ご希望に応じてフッ化物塗布

むし歯になりやすい乳歯を強化するために、保護者の方がご希望される場合にはフッ素(フッ化物)を塗ります。

歯がまだ一本二本など少ない場合でも、フッ素はむし歯予防に対して十分効果があります。

5.ご家庭でのケアに関するアドバイス

・歯磨き(ブラッシング)
お子さんのお口の成長に合わせて、ご家庭での歯磨きに関するアドバイスをいたします。

その際、歯磨きを嫌がるなどのお悩みがあれば、合わせてご相談ください。

嫌がる原因を取り除くことで、すんなり歯磨きができるようになるお子さんもいます。

また、歯磨剤や歯ブラシなどのケア製品に関しても、成長に合わせてアドバイスいたします。

・NiKOノート
お口の環境を良い状態で維持していくために、ニコ小児歯科医院オリジナルの「NiKOノート」で、健診の結果やご家庭で気をつけていただきたいポイントをお知らせしています。

その後の定期健診にお持ちいただくことで、その時のお子さんのお口の状態に合わせて、健康を維持できるようアドバイスいたします。

むし歯予防だけではない?早くに小児歯科を受診するメリット

乳幼児期など早いうちに小児歯科を受診するメリットとして、「むし歯を予防できる」というものがありますが、その他にもいくつかのメリットがあります。

例えば、授乳の仕方や離乳食についてのアドバイスもその一つです。

最近では、授乳方法や授乳時の姿勢が噛み合わせや歯並びなどのお口の発達に影響を与えると言われています。

また、「栄養指導で『○ヶ月からこれを食べさせてください』と言われて実践したけれど、なかなか食べてくれない」という離乳食に関するお悩みも、お子さんのお口の発達状態を確認することで解決することがあります。

子どもの成長には目安がありますが、個人差は必ずあるものです。

単に月齢だけで区切るのではなく、食材の固さ・大きさ・食べさせ方がその時に生えている歯の種類や数などお口の発育に適しているかが重要になります。

栄養士や保健師だけではわからない、歯科医目線による授乳方法や食べさせ方のアドバイスをいたします。

早めに受診することにより、歯並びに関しても装置を使った矯正治療ではなく、生活の中で少しずつ修正をしていくという選択ができるケースもあります。

小児歯科では、「お口に関する専門家」だからこそできる、むし歯予防や噛み合わせ・歯並びへの影響を考慮した生活スタイルをご提案しています。

まとめ

小児歯科を早めに受診することは、異常の早期発見だけに限らず、お子さんのお口の健康を維持することにつながります。

最近では「むし歯は予防するもの」という考えが一般的です。

お子さんのお口の健康を早くから支えるため、歯科医院によっては歯が生え始める前から受診を勧めるところもあります。

妊娠時からの指導など「-1歳からのむし歯予防」という考え方も増えており、「お子さんの健康はお母さんの健康から」と言われています。

また、当院は小児歯科専門医院ですが、大人の方の診療も行っております。

二人目三人目のお子さんを妊娠中などで、なかなか歯科の受診ができず困っているお母さんがいらっしゃいましたら、できる限り対応いたしますのでご相談ください。

次回は、よく質問が寄せられる「大人が使ったスプーンの使い回しってどうなの?」などの「巷の情報のウソ・ホント」についてご紹介します。