小さなお子さんがいる場合、仕上げみがきを欠かさないという方は多いのではないでしょうか?

むし歯や磨き残しをチェックしているうちに、歯ぐきの腫れや出血、変色、できものなどのトラブルに気付くことがあるかもしれません。

今回は、お子さんの歯ぐきやお口の中のトラブルの原因と対処法についてお話します。

目次

  1. 子どもの歯ぐきトラブル!腫れ・出血・できもの・変色の原因とは
  2. これで安心!子どもの歯ぐきトラブルの正しい対処法
  3. 子どもの歯ぐきトラブルを防ぐ4つのポイント

1. 子どもの歯ぐきトラブル!腫れ・出血・できもの・変色の原因とは

歯を支える大事な歯ぐきやお口の中のトラブルには、次のようなものがあります。

(1)歯ぐきの腫れや出血

<歯みがき不足による歯肉炎>

歯肉炎の多くは、歯みがきが上手にできていないことが原因といわれています。

  • 歯ぐきが赤みを帯びている
  • 歯と歯ぐきの境目のV字が引き締まっておらず、膨らんでいたり、ブヨブヨしている
  • 歯みがきすると出血しやすい

という特徴があります。

親が仕上げみがきをするような低年齢では、歯肉炎になるほど汚れがたまることはほとんどありませんが、小学校高学年など自分で磨く年齢になると、しっかりと磨けていない場合もありますので、たまにチェックしてあげてください。

<歯が生える際の歯肉炎>

奥歯など永久歯が生える際に、歯が歯ぐきを突き破って出て来るため、一時的な歯ぐきの腫れや出血が見られることがあります。

中には、歯ぐきが部分的にめくれたり、上の歯と当たって痛みを感じることもあるでしょう。

また、0歳〜1歳で乳歯が生える時にも、水ぶくれのようなものができる場合があります。

<体調不良>

普段は特に症状がないのに突然歯ぐき全体が腫れた場合には、発熱後や風邪などの病気による体調不良が原因の可能性があります。

<むし歯や歯のケガなど、歯自体のトラブル>

むし歯歯のケガが原因となり、細菌に感染した結果、歯ぐきが腫れる場合があります。

「歯みがき不足による歯肉炎」との違いは「広範囲ではなく、一カ所だけが腫れる」ことと「歯と歯ぐきの境い目よりも少し離れた根の部分が腫れる」ことです。

子どもの場合は、歯ぐきが腫れていても痛みを感じないことがあるため、注意が必要です。

(2)歯ぐきのできもの

<口内炎や発疹>

局所的に小さな発疹(いわゆる口内炎)ができて触れると痛いことがあります。

「口内炎も歯医者?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、お口の中のトラブルは歯科医院で診察を行っています。

はしかや手足口病などの感染症が原因でお口の中の広範囲に発疹が出ることがありますが、この場合は小児科等の受診が必要になります。

<フィステル>

フィステル(瘻孔)とは、歯ぐきに穴が空いている状態です。

歯の根が炎症を起こし、膿が溜まって歯の根もとに白いできもののような腫れが見られます。

<粘液のう胞>

唇や舌、頬の粘膜には、唾液を出すためのたくさんの唾液腺がありますが、その一部が詰まることによって一カ所に水ぶくれのようなものができることがあります。

痛みはなく、できものが破れるとすぐにしぼみますが、症状を繰り返す場合があります。

(3)歯ぐきの変色

<歯ぐきが黒ずむ>

ご家庭に喫煙者がいる場合、お子さんの歯ぐきが黒ずんでいることがありますが、タバコの副流煙による受動喫煙の影響と言われています。

2. これで安心!子どもの歯ぐきトラブルの正しい対処法

(1)歯科医院を受診

子どもの歯ぐきトラブルは、症状によって原因がさまざまなため、親が違いを見分けるのは困難だと思います。

そのため、まずは歯科医院を受診すると安心です。

歯石がついている場合は、ご家庭の歯みがきでは取れないため、歯科医院での除去が必要となります。

また、歯の生え方や症状など、お口の状態に合わせた歯みがき指導も行っていますので、お気軽にご来院ください。

(2)そのほかの対処法

<歯ぐきの腫れや出血>

痛くなければ、出血していても「優しくていねいに歯をみがく」ことが大切です。

炎症を起こしている部分は大変デリケートなため、歯ブラシなどが触れると痛みを感じる場合もあるかもしれません。

しかし、だからといって全くケアしないのはよくありません。

もし、歯ブラシも当てられないくらい痛い場合には口をゆすぐだけでも結構ですので、少しでもお口の中を清潔に保つように心がけましょう。

また、うがい薬を使用するのも効果的です。

<口内炎や体調不良>

抵抗力や免疫力が落ちている時には、お口の中のトラブルを引き起こしがちです。

栄養バランスを考え、体調を整えるようにしましょう。

3. 子どもの歯ぐきトラブルを防ぐために気をつけたい4つのポイント

子どもの歯ぐきやお口の中のトラブルを防ぐために、親が気をつけたい4つのポイントをご紹介します。

(1)子どものお口の中を定期的にチェック

幼児や小学校低学年の場合は、自分一人では上手に歯を磨くことができないため、親の仕上げみがきが必要です。

仕上げみがきを行うことで、歯ぐきやお口の中に異常がないかを確認することができます。

歯肉炎は、親が仕上げみがきをしなくなる小学校高学年から増え始める傾向にあるため、仕上げみがきの代わりに「しっかりとみがけているか」をチェックしてあげるとよいでしょう。

(2)お口が開きっぱなしになる口呼吸に注意

お口がぽかんと開いている状態は、お口の中が乾いてしまうため、歯肉炎になりやすいと言われています。

普段、お子さんが口呼吸になっていないかを確認することも大切なポイントです。

(3)丁寧に正しく歯みがき

歯と歯ぐきの境目は、みがきにくく汚れが残りやすいと言われています。

特に歯肉炎の場合には、歯と歯ぐきの境目を意識し、しっかりとみがくことが重要です。

しっかりとみがこうとするあまり、つい力を入れ過ぎて歯ぐきを傷つけることもありますが、ゴシゴシみがくのではなく「丁寧にみがく」ことを心がけましょう。

また、デンタルフロスを上手に使うことは歯肉炎などの予防にも効果があります。

糸を指に巻きつけるタイプや持ち手がついているものなど、さまざまなタイプがありますが、特に子ども用にこだわらず、使いやすいものを選ぶとよいでしょう。

ただし、歯と歯の接触点はフロスがなかなか入りにくいため、力を入れると勢いのあまり歯ぐきを傷つける可能性があります。

使う際には、のこぎりのように少しずつ前後に動かしながら、歯に沿わせるようにしましょう。

もし、不安な場合は正しい使い方をご説明しますので、お気軽にご相談ください。

(4)歯科医院での定期健診

子どもの歯ぐきやお口のトラブルを防ぐ上で、一番の予防は「歯科医院での定期健診」です。

定期的に隅々までクリーニングを行い、異常が無いかを継続して確認することが重要と言えます。

中高生にもなれば、親もお口の中をわざわざ確認することもなくなるため、周りも本人も歯ぐきやお口のトラブルに全く気付かない場合があります。

歯みがきの際に出血すれば本人が気付くこともあるかもしれませんが、軽度のものであれば自覚症状がないことがほとんどです。

歯肉炎を放置した結果、歯を失う原因となる歯周病へと進行する可能性もあるため、小さなうちから定期健診を受ける習慣をつけておくことが大切です。

まとめ

今回は、「子どもの歯ぐきやお口の中のトラブル」についてご紹介しました。

腫れやできものなどの異変に気付いた際には、お子さんを守るためにも歯科医院を受診しましょう。

ほかにも、歯の変色についての質問が寄せられることがあります。

次回は「子どもの歯の変色」についてご紹介しますので、そちらもご覧ください。